
コラム|よくある不安に、公式データで答える
施工管理はきつい? 休日・残業・年収を公式データで確かめる
公開・データの確認日:2026年10月19日/文:手に職ガイド編集部
結論:きつさは職場しだい。ただ、決まりと数字は変わってきています
- 2024年4月から、建設業にも残業の上限規制がかかりました(原則 月45時間・年360時間)。
- フルタイムで比べると、建設業の労働時間は全産業より月4時間ほど長く、出勤日数は月0.8日多い程度です(2025年平均)。差が大きいのは残業より出勤日数です。
- 技術者で4週8休以上の人は28.6%(前年度21.2%)。いちばん多いのは4週6休程度の39.6%です(国交省の令和6年度調査)。
- 施工管理を含む技術者の有効求人倍率仕事を探している人1人に対して、求人がいくつあるかを表す数字です。用語集で詳しくは5.71倍(すべての職業は1.06倍)。建築技術者の平均年収は20代後半551万円、40代前半748万円、50代後半880万円です。
2024年4月から、建設業にも残業の上限
働き方改革で一般の会社に入った残業の上限は、建設業では5年間猶予されていました。2024年4月からは建設業にも適用されています。
- 原則
- 時間外労働は月45時間・年360時間まで
- 特別な事情があるとき
- 労使で合意(特別条項つきの36協定)しても、年720時間まで。休日労働を含めて月100時間未満、2〜6か月の平均80時間以内。月45時間を超えられるのは年6か月まで
- 災害の復旧・復興
- 「月100時間未満」「2〜6か月平均80時間以内」だけが適用されない。月45時間・年360時間などの上限は適用される
建設業の労働時間と出勤日数(毎月勤労統計 2025年平均)
パートの割合は業種で違うので、フルタイムに近い「一般労働者」の数字で比べます。
- 総実労働時間(月)
- 建設業 164.3時間/全産業 160.5時間
- 所定外労働時間(月)
- 建設業 13.5時間/全産業 13.2時間
- 出勤日数(月)
- 建設業 20.0日/全産業 19.2日
- 参考:パートを含む全体
- 総実労働時間 建設業 159.8時間/全産業 135.1時間、出勤日数 19.6日/17.4日
出典:厚生労働省「毎月勤労統計調査 令和7年分結果確報」第2表(事業所規模5人以上)
全産業は「調査産業計」。平均値なので、会社や現場による差はこの数字には表れません。所定外労働時間は、上の上限規制(休日労働を含む)とは数え方が違います。
休日の取り方(国土交通省の調査)
国土交通省が、主に民間工事を請け負う建設企業に聞いた令和6年度の調査です(建設企業1,574社が回答、技術者の休日は1,153件)。
- 4週8休以上
- 28.6%(前年度 21.2%)
- 4週7休程度
- 13.8%
- 4週6休程度
- 39.6%
- 4週5休程度
- 9.2%
- 4週4休以下
- 8.2%
- 残業が平均月45時間未満
- 技術者の86.6%
出典:国土交通省「適正な工期設定等による働き方改革の推進に関する調査(令和6年度)」、調査結果の概要(建設企業)
企業の回答による調査で、建設業すべての実態を表す統計ではありません。現場を4週で8日閉める「4週8閉所」を導入している会社は、公共工事が中心の会社で53.9%、民間工事が中心の会社で10.8%でした(同じ調査)。
年代別の平均年収(建築技術者)
施工管理に近い職業の「建築技術者」で見ると、年収は50代後半まで上がり続けます。
- 〜19歳352万円
- 20〜24歳412万円
- 25〜29歳551万円
- 30〜34歳636万円
- 35〜39歳710万円
- 40〜44歳748万円
- 45〜49歳765万円
- 50〜54歳808万円
- 55〜59歳880万円
- 60〜64歳743万円
- 65〜69歳585万円
- 70歳〜439万円
出典:令和7年賃金構造基本統計調査(厚生労働省)。一般労働者・企業規模10人以上・産業計・男女計。賃金は令和7年6月分、賞与は令和6年の1年分。資格を持つ人だけの年収ではなく、その職業で働く人の平均です。労働時間が長いから年収が高い、という関係はこの統計からは言えません。
人手の面では、施工管理を含む「建築・土木・測量技術者」の有効求人倍率が5.71倍です(2026年8月、すべての職業は1.06倍)。求人が多いという意味で、働きやすさを表す数字ではありません。
未経験から施工管理技士を目指すなら
- 2級 第一次検定
- 受検する年度の末に17歳以上なら受けられる(学歴・実務経験は不要。令和6年度の見直し前から同じ)
- 1級 第一次検定
- 19歳以上なら受けられる(令和6年度から)
- 第二次検定
- 第一次検定に合格したあとの実務経験が必要(2級は原則3年以上など)
出典:国土交通省「令和6年度より施工管理技術検定の受検資格が変わります」
次の試験日は施工管理技士の試験日程、合格後の手続きは施工管理技士に合格したらやることにまとめています。
会社を選ぶときは、求人票の休日(4週8休か)や工事の種類(公共か民間か)を確かめると、上の数字との違いが見えやすくなります。ほかの資格とも比べたいときは現場の国家資格の比較表へ。
独学に不安があるなら通信講座
第一次検定の対策を、働きながら進めたい人向けの講座です。
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よくある質問
- Q. 施工管理の残業に上限はありますか?
- あります。2024年4月から建設業にも時間外労働の上限規制が適用され、原則は月45時間・年360時間です。特別な事情があって労使で合意した場合でも、年720時間、休日労働を含めて月100時間未満、2〜6か月の平均80時間以内などの上限があります(厚生労働省)。
- Q. 施工管理の休みは少ないですか?
- 国土交通省の令和6年度の調査(主に民間工事を請け負う建設企業の回答)では、技術者で4週8休以上が28.6%、4週6休程度が39.6%でした。4週8休以上は前年度の21.2%から増えています。働き方は会社や工事によって大きく違います。
- Q. 建設業は他の仕事より長く働いていますか?
- 厚生労働省の毎月勤労統計(2025年平均)で、パートを除く一般労働者の月間の総実労働時間は、建設業164.3時間・全産業160.5時間、出勤日数は20.0日・19.2日でした。残業にあたる所定外労働時間は13.5時間・13.2時間で、大きな差はありませんでした。
- Q. 施工管理の年収はどのくらいですか?
- 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」で、施工管理に近い職業の「建築技術者」の平均年収は、25〜29歳で551万円、40〜44歳で748万円、55〜59歳で880万円でした。資格を持つ人だけの数字ではなく、その職業で働く人の平均です。
